仮面の君に告ぐ
横関大
・文学賞受賞歴
- 2006年 – 「ライダーズ・ハイ」で第52回江戸川乱歩賞候補。
- 2007年 – 「聖クレーマーの憂鬱」で第53回江戸川乱歩賞候補。
- 2008年 – 「ハーネス」で第54回江戸川乱歩賞候補。
- 2010年 – 「再会のタイムカプセル」で第56回江戸川乱歩賞受賞。

①イヤミス ⭐⭐⭐⭐⭐
②おススメ度 ⭐⭐⭐⭐⭐
③読みやすさ ⭐⭐⭐⭐⭐
④面白さ ⭐⭐⭐⭐
⑤大どんでん返し ⭐⭐⭐⭐⭐
ドラマ化や映画化され話題となった大人気小説『ルパンの娘』シリーズの作者である横関大さんの作品の1つである『仮面の君に告ぐ』
ここではそんな『仮面の君に告ぐ』に少しでも興味を持ってもらえるように、この本のあらすじや見どころ、読んだ感想などをお伝えしています!
主な登場人物
・早田慎介(そうだ しんすけ)
→歯科クリニックに勤める歯科医師だったが入籍目前の恋人の死により仕事を辞め、警察に代わって犯人探しをしている
・涌井和沙(わくい かずさ)
→慎介の恋人で元同僚
美人で気が強く、自宅に帰ったところを何者かに殺されてしまうが、1年後に森千鶴という女性の体に乗り移ってしまう
・森千鶴(もり ちずる)
→パン屋で働く弟思いのお姉さん
歩道橋で足を踏み外して転落し、入院している
・森潤(もり じゅん)
→千鶴の弟で大学生だが2年生の時に学校に行くのが億劫になり、今は引きこもりになっている。
嫌々ながらも姉に乗り移った和沙の手助けをしている
あらすじ
→そんな、嘘でしょ……。目を覚ませば、身体は別人。
涌井和沙が目を覚ますとそこは病院のベッドの上だった。
ついさっきまで恋人の為に夕食の準備をしていたはずじゃ…
そんな矢先、看護師が私の事を『モリさん』と呼んでいることに違和感を感じ、鏡を見た和沙は驚愕する。
映っていたのは森千鶴という全くの他人だった。
身体だけが別人になってしまったことにパニックになる中、追い打ちをかけるように新たな事実が判明する。
涌井和沙は一年前、何者かに殺されたというのだ!!
しかも最愛の恋人は、犯人への復讐を企んでいた。
森千鶴の弟である潤により、入れ替わりの期限が10日間しかないことを知った和沙は、何とかして10日以内に彼の暴走を阻止すべく奮闘するが……。
一組のカップルに訪れた、奇跡の10日間。
犯人への復讐に燃える恋人を前に、和沙に果たして何が出来るのか。
衝撃のラストが待ち受ける再読必須のミステリー!!
🌟見どころ🌟
①絶対に面白い設定
→本書では読まずとも面白いと思うような設定が詰め込まれています。
・和沙が目を覚ましたら精神だけ別の人に乗り移っている
・和沙は1年前に死んだことになっている
・和沙は誰に殺されたのか
・恋人が自分を殺した犯人を捜し復讐を企んでいる為、止めなければならない
・他人の身体に乗り移った和沙の行く末は
などなど、これらを頭に思い浮かべながら読み進めると面白いと思います!
②仮の姉妹
→ひょんな事から姉妹として接するようになった涌井和沙と森潤。
引きこもりのせいもあってか、初めは和沙にそっけなかった潤でしたが、次第に姉の身体に乗り移った和沙に心を開いていき、和沙をサポートする姿に心を打たれます!
③ハラハラする10カウント
→森千鶴の私物としてあったG-SHOCKの日付の数字が、1日経つごとに減っている事に気づいた和沙はこれが自分が消えるまでのタイムリミットだと考えます。
残された時間内に恋人の復讐を止めようと奮闘する和沙ですが、ページを進めると残りが何日かも描いてあり、読んでいるほうもハラハラとした気持ちにさせられます笑
どんな人におススメか
→イヤミス作品が好きな人
→横関大さんの作品が好きな人
→大どんでん返しのある作品が好きな人
にオススメな作品だと思います!
読んだ感想
→物語は慎介の視点、和沙の視点を同時進行で進んでおり、それがとても分かりやすくてサクサクと読み進められる作品でした。
またこの本の見どころで『純愛&復讐劇だと読むうちに最後の5ページで衝撃が!」とあったがまさにその通りで、まんまと騙されました!
最後の5ページで仮面の君に告ぐというタイトルの意味も回収され、醍醐味であるイヤミスがMaxでとても面白かった😆

仮面の君に告ぐ (講談社文庫)
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