読書好きの方なら誰でも知っている『イヤミス』。
しかし、最近読書にハマった方やイヤミス作品をまだ読んだことが無い方は、イヤミスとは何か知らない人が多いと思います。
このページではそんな『イヤミス』について説明したいと思います!
イヤミスってなに?
→イヤミスとは簡単にいうと『嫌な気持ちになるミステリー』の略語です。
そもそもミステリーとは、基本的に推理小説のことであり、作品中でなんらかの謎が提示され、それを解いていくものになります。
その多くは殺人事件が起き、その犯人や犯行に至った理由などを解き進めます。それらは最後には解決するので、読者がスッキリとした満足感を得るのが今までのミステリー作品に多い傾向でした。
しかし、イヤミス作品は事件のことだけではなく、リアルな人間の心の中にある妬みや復讐心、憎悪などのドロドロとした感情などを描写しており、読んでいてなんとも言えない気持ちになるけどついつい読んでしまう、そんな作品の事をイヤミス作品と呼びます!
では、そのほとんどが不幸な話で、読んでいて良い気分にはならないイヤミス作品の、何が人々を惹きつけるのでしょうか?
イヤミスの魅力
①怖いけど何故か惹きつけられる表紙やタイトル
→私自身、表紙とタイトルでその本を読むかどうか決めます。
本の表紙とタイトルには読者が必ず目にする部分であり、イヤミス作品にはインパクトの強い表紙とタイトルの作品がたくさんあり、そこも魅力の1つだと思います。
ぜひ、あなたの好きな一冊を探してみて下さい!
②怖いもの見たさ
→子供の頃、ホラー映像が流れるTV番組で夜眠れなくなるのが分かっていながら、うっすらと目を開けながらTVを見ていた経験はないでしょうか?
私たちは不思議なことに、自分が怖い思いをするのは嫌なのに、他人の恐怖映像や体験を見たり聞いたりするのには好奇心が抑えられないのです。
イヤミスならではの怖いもの見たさっていうのもまた、魅力の1つだと思います。
③溢れる非日常感
→読書とは素晴らしいもので、本を読むことで自分がその本の主人公になったような気持ちになり、色々な体験ができます。
怖いもの見たさと通ずるものがあるのですが、実際に起きたら嫌だけど、本の中という絶対に安全な場所の中で体験できる緊張感やスリル。
そんな、普段の生活では味わえないような非日常感がイヤミスの魅力だと思います。
ではイヤミスとは何か、またその魅力が分かった所で、イヤミス作品を書いている作者やその作者の人気の作品をご紹介したいと思います!
人気のイヤミス作家
・イヤミスの三大女王
イヤミス作品を知るうえで有名な作者が3人います。まずはその方達をご紹介します!
①湊かなえ
イヤミスと言ったらまず思い浮かべる人物であり『イヤミス』というジャンルを世に広めたと言われています
人気№1
【告白】
《あらすじ》
→『愛美は死にました。しかし、事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。』
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が『級友』『犯人』『犯人の家族』と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。
衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー作品!
人気№2
【少女】
《あらすじ》
→親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。 自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を語ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。
2人とも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く。 死の瞬間に立ち会うために……。
高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
人気№3
【贖罪】
《あらすじ》
→15年前、静かな田舎町で1人の女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた4人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。
娘を喪った母親は彼女たちに言った『あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、私が納得できる償いをしなさい』と。
十字架を背負わされたまま成長した4人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
②真梨幸子
心の奥底にある人間の感情をえぐり出して暴き、読者は『見たくない』と思っているのに先を読み進めたくなってしまうような作品を数多く生み出しています
人気№1
【殺人鬼フジコの衝動】
《あらすじ》
→一家惨殺事件のただ一人の生き残りとして新たな人生を歩み始めた11才の少女。
だが彼女の人生はいつしか狂い始めた。『人生は薔薇色のお菓子のよう。」呟きながら、またひとり彼女は殺す。
何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか!?
精緻に織り上げられた謎のタペストリ。
最後の一行を読んだ時、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その悲しみに慟哭する。
人気№2
【インタビュー・イン・セルフ殺人鬼フジコの真実】(殺人鬼フジコの衝動の続編)
《あらすじ》
→一本の電話に、月刊グローブの編集部は騒然となった。
男女5人を凄絶なリンチの果てに殺した罪で起訴された下田健太。その母である下田茂子が独占取材に応じるというのだ。
茂子は稀代の殺人鬼として死刑になったフジコの育て親でもあった。
茂子の元に向かう取材者たちを待ち受けていたものは……。
人気№3
【みんな邪魔】
《あらすじ》
→池袋のフレンチレストランに集まったのは、往年の少女漫画『青い瞳のジャンヌ』をこよなく愛する青い六人会。
噂話と妄想を楽しむ中年女性たちの会だったはずが、あっるメンバーの失踪を機に正体を露わにし始める。飛び交う嘘、姑息な罠、そして起こった惨殺事件。
辛い現実から目を背け、ヒロインを夢見る彼女たち。その熱狂が加速する時、また新たな犠牲者が……。
③沼田まほかる
56歳で遅咲きのデビューを果たした、湊かなえや真梨幸子に並ぶイヤミス作家
人気№1
【九月が永遠に続けば】
《あらすじ》
→高校生の一人息子の失踪に始まり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫、雄一郎の娘の自殺。
息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。
悪夢のような果てに、出口はあるのか。
人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさを露わに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
人気№2
【ユリゴコロ】
《あらすじ》
→実家の父の書斎の押し入れに、ひっそりと仕舞われていた4冊のノート『ユリゴコロ』。それは『私』が『ユリゴコロ』と呼ばれるものを探し求めて殺人を犯していくという生々しい内容だった。
そのノートを読んだ亮介はその秘密に迫っていく……。
人気№3
【彼女がその名を知らない鳥たち】
《あらすじ》
→8年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから15歳年上の男・陣治と暮らし始める。下品で貧相で、地位もお金もない陣治。
彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そんな2人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。
『黒崎が行方不明だ』と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが……。衝撃の長編ミステリー
イヤミス初心者の方は、まずはこれらの作品から読んでみるのがおススメです!
では次は、個人的におススメするイヤミス作家をご紹介します!
④秋吉理香子
【暗黒女子】
《あらすじ》
→名門女子高で、最も美しくカリスマ性のある生徒・いつみが死んだ。一週間後に集められたのは、いつみと親しかったはずの文学サークルのメンバー。
ところが、この彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ。
果たしていつみの死の真相とは? すべての予想を裏切る黒い結末まで、一気読みの必死の衝撃作!!
⑤堀内公太郎
【公開処刑人 森のくまさん】
《あらすじ》
→公開処刑人『森のくまさん』。犯行声明をネット上に公表する連続殺人鬼だ。
捜査本部は犯人を追うが、それを嘲笑うかのように惨殺は繰り返され、世間は騒然となる。殺されたのはレイプ常習犯やいじめを助長する鬼畜教師など、指弾されても仕方ない悪党ばかりで、ネットには犯人を支持するものまで出始めていた。
一方、いじめに苦しみ、自殺を図ろうとした女子高生の前に、謎の男が現われる……。
⑥降田天
【女王はかえらない】
《あらすじ》
→小学三年生のぼくのクラスでは、マキが女王として君臨し、スクール・カーストの頂点に立っていた。
しかし、東京からやってきた転校生・エリカの出現で、教室内のパワーバランスがは崩れ、クラスメイト達を巻き込んだ激しい権力闘争が始まった。そして夏祭りの日、ぼくたちにとって忘れられないような事件が起こる……。
複線が張り巡らされた、少女たちの残酷で切ない学園ミステリー!!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
やっぱり、イヤミスの3大女王達の本は面白い作品が多いのですが、個人的には秋吉理香子さんも映画化やドラマ化された作品が多くどの作品も面白いので、知らない人はぜひ読んでみて下さい!
イヤミス好きの私としては、これを読んだ皆さんがイヤミス作品を読み、イヤミスの魅力にどっぷりとハマることを願っています😆
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